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SORA・MADOさんぶ

「そら」の下には平等がある

朝には東の垣根を染め、悠然と南の頂を越え、西の方へと日は沈んでゆく。 この「そら」の恵みは部屋の方位によって左右されることが多く、北側の部屋には太陽の光も巡ってくることは少なくなります。
けれどSORA・MADOはこれを解決させます。家の真ん中に光の庭があることで、もっとも光の入りにくい北側の部屋にも日ざしを呼んでくれる。 それを考えると高窓とともに光を取り込んだ北側をリビングにすることもできます。
東の光は西に、西の光は東に、一日を通して多くの部屋に光があふれています。
SORA・MADOの「そら」の下ではすべての空間が平等なのです。
2009年度GoodDesignAward受賞


SORA・MADOさんぶ
SORA・MADOさんぶ
家の中に招き入れた「そら」

「そら」から降り下りる光は反射を何度もくり返し、時には透過をして、家の奥までたどりつく。やさしい光に生まれ変わって。 障子越しに、窓越しに、そしてふとした小鉢やガラスに映った「そら」のかけらを見いだすと嬉しくなる。 また陽がさせば影ができる。動きのある木の葉の影や、まっすぐな軒先の影。さまざまな影もまた「そら」の一部です。
屋根の真ん中に「そら」との関係を楽しむためのSORA・MADOをつくり、青い空、星の空、そして春夏秋冬の空を家の中に招き入れました。


インテリア空間にも「そら」がある

どの地域の古民家を訪れてみても、雨の多い日本の風土に合わせた屋根は急勾配になっています。 その屋根裏も多くの人の心に残る空間のひとつです。
寝ころんで木目を眺めながら考えごとをする、そんな風景からもいつしか木組みや木目は消え、現代の住宅は白い壁紙を貼った水平の天井の下での生活が日常となりました。
平屋づくりの家には大きな屋根があり、そしてその大屋根の裏には木組みがあります。
通常の天井のその上にある空間は、まさにインテリアにおける「そら」なのです。
古い曲げ木の無骨な小屋組みではなく、直線的に組むことで、懐かしくてなおかつ現代的なインテリア空間として生まれ変わります。


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